映画サマーウォーズを昨日見てきました。
結論から言えば期待通り面白かったです。
自分の中で期待しすぎてたせいか、期待以上とまでは行きませんでしたが、「面白い」の合格ラインが70点・超面白いが80点の評価だとすれば、90%の期待で行ったらまさに90%だったって感じ。
「嗚呼、この大家族・・・なんかいいなぁ」って思えれば、サマーウォーズは見た価値有りだったと思います。

※以下は覚えてる範囲でおもいっきり話の中身に関して語るので、ネタバレしたくない人はネタバレ無しの記事サマーウォーズ、満員御礼でした(ネタバレなし感想をご覧ください。
話の展開は予想できない謎解きがあるわけでもなく、最後に大どんでん返しがあるわけでもない、悪く言えば先が読みやすいストーリーでしたが、サマーウォーズはそんなことを「売り」にしてるわけではないので、むしろ話が明快な分、場の雰囲気や登場人物たちの人間関係、心情に目を向けられました。
健二と夏季の声に関してはイメージ重視で演技力としてはちょっとキャラの心情を声にできてない部分があったと思います。
その分、他の家族は永井一郎さんや玉川紗己子はさすがベテラン勢と言うべきか、印象に残ります。
一番のはまり役は陣内栄役の富司純子さんだと思いますけどねw

冒頭は仮想世界OZ(オズ)の概要。
携帯電話の普及や高速回線化が進んでいるので、遠くない未来に十分ありえる社会基盤のネット依存って感じでした。
一極集中の怖さですねぇ・・・、まぁ便利なんでしょうけど。
OZの視覚化はCG班がんばってます。
広大さと接続者の多さを表現するのはやはりCGでないと大変ですね。
あんな数描いてたら無駄に労力使っちゃいますし。
アバターデザインはそれぞれのキャラクターの個性(モチーフ)を表現しててさすがだと思いました。
アバターみれば大体どれがだれのかわかりますねw

ジャンケンで夏希のバイトをどちらがやるか決めるなんて・・・、佐久間君が勝ってたらバットエンドフラグでしたね。
尺の都合もあるとは思うけど、なぜ夏希が物理部に頼むのかなと思ってましたが、これは要するに夏希の恋人役の条件(東大で留学で・・・とか)に物理学部なら少しでも近そうだと思ったからだけなんでしょうか。
それはそれでヒドイ扱いですよ夏希さん(ノ▽`)
そもそもの健二たちとの出会いとかは描かれてませんでした。
元々どのくらい親しかったのか(夏希の性格上、分け隔て無くって感じでしょうけど)、回想シーンでもいいからその辺も見たかったなぁと思ってみたり。

今回本家に集まるのは夏希の実家、陣内家の当主90歳の誕生日を祝うため。
陣内家に到着するまでに、次々と家族登場。
テンポよく、かつ大家族特有の雰囲気が少しずつ見えてきます。
さりげなく陣内家についての説明も入ってる。

さすがは名家、古き良き日本家屋。
曾祖母、陣内栄さんに早速お目通りw
(見た目は小心者にしか見えないけど)健二の内面でも読み取れたのか、あっさりOK。
そして夕食、これだけいるとさながら宴会w
家族を紹介されるけど映画見てる人も多分覚えられませんw
健二君・・・家で迷子に、そして佳主馬くん登場。
後で分かりますがこの家系、優秀過ぎるw
そして侘助さん登場、家族との関係が分かりやすく表現されてます。
この場面で言う栄さんの言葉「あんた、ご飯食べたかい?」に深い意味があったんですねぇ。

その後、健二君あっさり撃沈?w
侘助さんって41歳でしょ・・・たんなる憧れですよね夏希さん?

その夜、健二にメールが。
さすが数学脳です。将来は数学博士?
朝起きると全国放送で自主規制w
あとで分かりますが、50人以上いたはずなのになんで健二の写真だけ?w
ってゆうかあの驚異的桁数のパスワードを50人以上解ける人がいるなんて・・・世界最高レベルのセキュリティも結構ヤワですね^^;
まぁこうゆうのはイタチごっこですけどね。

健二くんは信じてくれる良い友達を持ったものです(健二にそんな度胸はないというマイナス的見解ですが)。
その後はリアルタイーホとかありましたが、結局出戻り(ぉ
そしてキングカズマの正体が明らかに!
ってゆうか若干13歳はまぁ分かるとしても、ノートPCでチャンピオンになれるって、OZの対応スペックが低いのか佳主馬くん自身のスペックがすごいのか・・・。
戦闘シーンはCG背景の効果もあってスピーディーで目まぐるしい。
勝てそうでしたが他のアバター取り込んでナメック星人の融合ばりに戦闘力が一気に上昇。
キングカズマでも歯が立たず撤退。
世界各地でラブマシーンによる混乱が・・・・ってゆうかそのネーミングどうよ?w
そんな中、栄さんがものすごい人脈と人柄で国家中枢に働きかけ、表面上は落ち着く。
栄さんすげぇ・・・。
この時点で陣内家がラブマシーンに目を付けられたんですね。
健二君もがんばって突破口を開き、つわものアバターの大群がラブマシーンへ挑むも破れ取り込まれる。
そして侘助さんがラブマシーンの開発者だったことが判明(ってことは侘助さんが名付け親?w)。
この家系、チャンピオン出したり米軍がオファーするほどの技術者いたりで、ほんとすごいね。
侘助さんとの「想い」の方向性の違いに栄さんが本気で怒ってました。
侘助さんは彼なりに栄さんへの恩返しのつもりだったけど拒絶され家を出て行く。

その夜の健二と栄さんの花札が、ある意味一番印象的でした。

静かな朝、健二は犬のほえる音で目覚める。
シンと静まり返る空気からただならぬ雰囲気を感じ取れました。
健二にとって花札での会話が栄さんとの最後の会話でした。
再勝負はもうできません、勝った栄さんの願いがとても重いものに感じられる。
正直、ここのシーンの雰囲気は自分の体験(今年の初めに祖母を亡くしたとき、数分前まで生きていたのに間に合わなかったのが悔やまれる)とフラッシュバックするので思い出すだけで結構切ないです。
祖父のときも早朝で到着したときはもう既に・・・でしたし。

「時をかける少女」を含めてまだ2作目ですが、恒例になりそうな「のび太泣き」は健在です。
しくしく綺麗に泣くより、飾らない大泣きの方が素直な感情を表現できてるので実に良いです。

栄さん自身の寿命かもしれないし、ラブマシーンの混乱でモニターしていた栄さんの体調が見れなかったせいかもしれない中、女集は葬儀の準備、でも男集は弔い合戦な勢いでそれぞれが職業を活かした準備作業に。
キングカズマを最強のスペックで操るために漁船の電力、公共施設(学校?)納品予定のスパコン?、陸自のミリ波通信車まで繰り出すすさまじいスペックw
ってゆうか液晶じゃレスポンス遅いからって・・・
佳主馬くん「HDのCRTってまだ残ってる?」

HDCRT!?Σ( ̄□ ̄;
個人的に萌えたセリフでした(駄

水冷だからって家の池に漁船降ろすってwww
エアコンがないから締め切ったスパコン部屋に氷ってwwww
かなりのやり過ぎ感w

かくして万全の準備でラブマシーンへ果たし状。
キングカズマに髪の毛生えてたw
ラブマシーンと互角以上の戦い。
そして罠に誘い込み隔離、水攻めで一気に勝負・・・・とおもったら翔太のバカが氷を栄さんのところに持ってって熱暴走(気持ちは分かるが大人しくドライアイスにしとけ)。
隔離効果が弱まりラブマシーンが隔離を破る。
出てきたのは4億アバターを吸収したアバターの集合体。
熱暴走しなくてもどの道ヤツの力で出てこれたねこりゃ。
キングカズマも破れ取り込まれ、更なるパワーアップ。
世界時間までも狂わすほどの脅威になったラブマシーン。

唖然としている一同に、2時間のカウントダウン表示。
衛星管理者のアバターを使った操作で衛星軌道が落下コースへ。
目標は原子力施設。

そんな中、遺品の整理をしていた夏季は栄さんからの手紙を発見。
侘助さんが出て行くときに落とした携帯を使って夏季が栄さんが亡くなったことを伝える。
このときの侘助さんの後悔の気持ちが分かる。
分かり合いたかったのにもうその相手はいないんですから・・・。

戻る侘助さん、読み上げられる曾祖母から家族への手紙。
一番悲しいことは、お腹を空かせる事と一人でいる事。
最後まで侘助さんの身を案じてたんですねぇ・・・。

気持ちを切り替え、残り時間が1時間になろうとする頃、全員でご飯!
あと1時間で世界が危機に瀕するのにこの雰囲気w
ついついニヤニヤw

ちょっと話が脱線しますがが、劇中で戦国時代の上田合戦の話が出てきますが、『戦国英雄伝説 新釈:眞田十勇士』をみると第2次上田合戦が(フィクションも入ってますが)どんなものかアニメで分かりますよ〜(地味に宣伝

ゲームに乗ってくる性質を利用し勝負をしながらラブマシーンに乗っ取られたアバターを分離、衛星制御管理者アバターのアカウントを取り戻す作戦。
その世界を救うかの勝負方法は・・・

花札!

最先端ネットワーク内で安土桃山時代からのアナログゲームとは・・・・相当な皮肉というかギャップというかw
ってゆうか花札やるの夏希なんですかw
夏希、侘助さんに負けてなかった?^^;
まぁ侘助さんは解体に忙しいし、他に強い人いないのか・・・。
それぞれが賭けるのはアバター。
「OZ内の3割以上に相当するアバター4億」対「陣内家アバター24?(数よく覚えてない^^;)」
こうゆう場面では強いのか、どんどん勝ち進むが残り時間30分で一万程度しか分離できない。
焦りと油断で負け、賭け数が一気に足りなくなる。
賭け数が足りなければゲーム終了=負け。

そのとき奇跡が!
世界各地で見ていた無事なアバターたちが名乗りを上げて億単位の賭け数に!
しかもOZ管理システム?のクジラさんが脈絡もなしに夏季アバターにレアアイテム?授けてるしw
「こいこい」が世界中で連呼されまくりw
最終勝負で渾身の一手!
勝利、そしてアバターの開放。
原子力施設へ目標は無事解除・・・と思ったら標的が陣内家に!
ラヴマシーン単体が陣内家に標的を定め、落下をもう止められない状況。
あと出来ることはGPS誘導システムを狂わせて落下地点を少しでもずらすこと。
それにはまたあの超桁数暗号パスワードを解く。
すさまじい速さの計算で健二は解くが、ログインした瞬間にラブマシーンによってパスワードが書き換えられやり直しに。
残り1分!
侘助さんがラブマシーンの防御力を0に、そして復活したキングカズマの渾身の一撃でラブマシーン排除。
ほぼ同時にパスワードを解いたが、ラブマシーンの最後の置き土産で最後のパスワード書き換えが。
もう間に合わない。
そのとき取った健二の行動は!!!

いやはや、健二君はほんとにすごいですねぇ。
いくら数学脳だからって、そりゃ鼻血もでるわね・・・。
どんな精神状態なんだろうかと想像できません。
家族同様、見てる側も唖然w

そしてエピローグ。
温泉も出て陣内家はますます繁栄しそうですw
最後は葬儀だけどハッピーバースディ合唱。
笑って送り出そうというのも陣内家らしいですね。
健二君はベタな倒れ方w(この辺はニヤニヤしっぱなしw)
栄さんも喜んでましたとさ。

めでたしめでたし。


EDはCMでも流れてる通り山下達郎の「僕らの夏の夢」。
良い曲ですねぇ〜、良い「夏の夢」見させてもらいましたわ(´∀`)
見終わると、良い話だったなぁ・・・と自然と微笑むことができる映画でした。
終始飽きることなく見れましたし、エヴァ破とは違った感動があったので間違いなく名作です。
アニメだからこその表現力で、現代でも活き活きとした古き良き家族模様が見れたって感じです。
マッドハウスも細田守監督もグッジョブでした。
BD早くでないかなぁ・・・。
それ以前にもう一回見に行こっと(゚∀゚人)

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